第3回 同窓保健師交流会を開催して-広がる同窓生の輪-

保健学部看護学科地域看護学研究室
塚原洋子教授・山口佳子助教授・太田ひろみ助教授・加藤昌代助手

住民ニーズの多様化・複雑化に伴い、保健師に求められる役割や機能は拡大・高度化しており、働く上で多くの困難に遭遇します。 そこで、本学同窓生が保健師として働く上で遭遇した困難とそれを乗り越えてきた体験等を語り合うことにより、保健師として成長するために努力する意欲を高めるとともに、 卒業年度や就職先の違いを超えて気軽に相談しあえる仲間づくりを目的に、平成16年度から同窓保健師交流会を開催しています。

3回目となる18年度は、保健学部就職委員会と杏里会のご支援を受けて、3月18日(土)に八王子市学園都市センターで開催しました。 杏里会の会報やホームページでPRしていただいたおかげで、教員が把握していなかった卒業生も新たに加わり、参加者は総勢29名と昨年度より9名増えています。

保健師として働いている卒業生からは「自分の成長を確認することができた」「悩んでいたのは自分だけではないとわかり安心した」「働いていく意欲がわいた」、 保健師内定者からは「就職したら悩むことも多いが、周りの人に相談することが大切だとわかった」と好評でした。

また、今年度からは、同窓保健師交流会の一環として、在校生を対象に「先輩保健師の話をきく会」を開催することにより、保健師への関心を高め、 就職活動のノウハウを伝授しました。

保健師としての就職希望者を増やし、保健師として働く同窓生同士の支え合いを支援するために、同窓保健師交流会を継続していきたいと考えています。
今後も引き続きご支援賜りたくよろしくお願い申し上げます。

参加者の声

「保健師交流会に参加して」

私が初めて交流会に参加したのは1年前、保健師としての就職を控えた4年生のときでした。保健師の先輩方から、仕事のやりがいや喜び、時に感じる困難など を聞かせていただいたことで、「先輩方が一つ一つ困難を乗り越えて頑張っているんだ。私も頑張ろう」と思い、1年間頑張ることが出来ました。
今回、保健師として交流会の第2部に参加させていただき、先輩方のお話が少し身近に感じられるようになり、同時に自分自身の成長を感じることも出来まし た。また、保健師としての1年間を振り返って話をすることで心が軽くなり、先輩や自分と同じ保健師1年目の方々の話を聞くことで新たな学びが得られまし た。さらに、交流会の特筆すべき点は、保健師として働く上で良かったことだけでなく、苦い経験もさらけ出して語り合うことです。自分が困難と感じ、真摯に 向き合ったことは、共感を生みます。それぞれが社会の壁、自分自身の壁と向き合い、日々頑張っている仲間の存在が、自分の職場に戻った時にも励みとなるの です。

また、第1部では、在校生の皆様に就職活動や保健師の仕事について話をさせていただきました。決して華々しい話ではありませんでしたが、皆様が自分の反省 に真剣に耳を傾けてくださることをとても嬉しく感じました。これから社会に出て行かれる皆様、それぞれにとってよい進路が開かれることをお祈りいたしま す。

最後になりましたが、このような機会をいただきました杏林大学の先生方に感謝申し上げます。これからも同窓生の絆を大切にしていきたいと思います。