第7回 超音波実践技術講習会

臨床生理学研究室 教授 石山陽事

杏里会のご援助と大学の協力により、 3月11日(土),12日(日)の杏林大学看護専門学校(三鷹)の実習室で第7回超音波検査実践技術講習会を開催致しました。

第1日目の午前中は消化器内科を専門とする超音波指導医により腹部(膵,胆,肝,腎,脾等)超音波検査について,解剖学的位置関係を含んだ超音波プローブ の走査法を主とした検査のコツ,注意しなければならない臨床症例等についても生化学的な検査結果を含めて丁寧に症例スライドを使いながら講義が行われまし た。午後は実際に8名の被験者に協力してもらい,東芝,アロカ,GE横川,フクダ電子の各メーカ自慢の最新鋭のディジタル超音波診断装置8台を用いて,腹 部消化器超音波検査士8名による実践的な実習講義が行われました。同時に1台は少し経験年数のある中堅受講者等のために,より高度なテクニックについて実 習と講義を行いました。第2日目の午前中には循環器内科を専門とする心臓の超音波指導医による実践的な技術解説と画像から読みとれる臨床疾患について病理 組織像を含めた講義が行われ、午後は前日同様8名の心臓超音波検査士によるプローブ走査法から始まり,より実践的な実習講義を行いました。

受講者は関東甲信越地区の方だけではなく,青森や新潟,沖縄・四国地方などから来られる方もおりました。今回も本学医学部卒業生や開業医3名に加えて本学部卒業生も多数参加され,懐かしさと共に皆様の活躍されている様を垣間見ることができて大変嬉しく思いました。

本講習会の開催にあたり,会場を快くご提供下さいました杏林大学および看護専門学校の皆様,高価な装置を提供して頂き,さらに各社1~2人ずつ装置保守要 員と超音波インストラクター(メーカに就職した臨床検査技師)を付けて頂いた医療機器メーカ各位に心よりお礼を申し上げます。また、杏里会の皆様,役員の 方々には引き続き応援のほど宜しくお願い致します。

第8回超音波実践技術講習会の開催を予定しておりますが,いずれ開催通知は本会報を通じてお知らせ致します。

参加会員の声

超音波実践技術講習会に参加して

平成18年3月12、13日に開催された、超音波実践実技講習会の1日目(腹部)に参加させていただきました。現在、勤務している病院で超音波検査の勉強 をしているのですが日々の仕事の中では自分の技術を確認し、じっくりと振り返る時間も限られているため、臨床で活躍されている先生や経験豊富な技師の先輩 方の話しを聞き自分の技術をさらに深めたいと思い講習会に参加させていただきました。

午前中の講義では、臨床で活躍されている先生から、超音波の実際の写真を見ながら超音波検査を行う上での知っておくべきことや、いろいろな所見のポイント やなどわかりやすく教えていただきました。実技講義では経験豊富な超音波検査士の方に直接指導していただき、画像の描出のポイント、死角になりやすい箇所 をどのように描出するかなど丁寧に教わることができました。実際にプローブを持って画像を描出するときは1対1で質問しながら教わることができました。今 まで疑問に思っていたことや、苦労していたことに対し丁寧にお答えいただき大変勉強になりました。この講習会に参加させていただいて超音波検査の役割と大 切さをさらに実感することができました。また、これからの勉強の大きな助けになると共に大きな励みにもなりました。

最後に、このような充実した講習会を開催してくださった石山先生をはじめ関係者の皆様にお礼申し上げます。是非来年も参加させていただきたいと思います。